【導入編 2-2】Lineage に便利なマウスユーティリティ [MouseXW / X Wheel NT / HUT]

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投稿者 AlbertSteins on 2015年4月11日土曜日 , in , , , , ,
多ボタンマウスの機能は専用ドライバを使って,アプリケーションごとにユーザーが自由に設定(プロファイル)をカスタマイズできることが多い.Lineage のプレイにも大きな手助けとなる.

しかし,設定を適用するアプリ(ターゲットプログラム)は,アプリの実行ファイル (*.exe) のパスで指定する形式がほとんど.Lineage の本体は Lin.bin で実行ファイルではないため,設定が上手く反映されないこともある(デフォルト設定を Lineage 用にしてしまえば使えることもあるが,他アプリの設定を別に用意する必要が出る).仮想 PC 上で Lineage を動かしている場合には更にハードルが上がる.
また,少し古いマウスだとドライ バが最新の OS には対応していなかったり,メーカー製 PC に付属のマウスだと専用ドライバ自体が用意されていないことも.

そういった場合や専用ドライバの機能では満足できていない人のために,フリーのマウスユーティリティ「MouseXW」「X Wheel NT」「HUT」を紹介します.

それぞれの入手先,特徴や長所・短所,使い方の簡単な解説をしていきます.
設定方法や機能も三者三様ですし,個人の環境(OS バージョン,ホストか仮想 PC 上か,マウスの種類など)によって動作しない場合もあるので自分の希望に合ったものを選んで下さい.
動作確認については,自分の環境に関してですので参考程度に.仮想 PC 上で Lineage をプレイしているなら,ホストでは反映されないものも Bluetooth マウスだとゲスト側に入れれば動くという場合もあります(ペアリングはホスト PC とで構いません).


[MouseXW] MouseXW 公式サイト (All representation storage)

ターゲットをパスでなく,ウィンドウクラスとウィンドウタイトル(一部でも可)で指定するので,パスが判りづらかったり,exe でないプログラムも捕まえやすい.プロファイルはデフォルト (Global) を含め 32 個まで.
難点はタスクバーの通知領域にアイコンが表示されないため,稼働確認にタスクマネージャーが必要なこと(二重起動で「設定再読み込みして再起動 (y)」「停止 (n)」「稼働継続 (cancel)」).また,設定できるのは第 4 (X1)・5 (X2) ボタンのみ.
なお,ウィンドウクラス & タイトルは[WindowInfo]を使えば簡単に取得できる.
仮想 PC (VirtualBox / VMware) 上の Lineage で動作を確認(ターゲットをそれぞれの仮想 PC に設定).ホスト (Windows 8.1) 上だと反映されなかった.

設定は本体 (MouseXW.exe) とは別で MouseXWConfig.exe から行なう.
初回設定時はデフォルトプロファイルの Global が表示されるので,「Item Name」(プロファイル名)を任意に変更して [Add] すれば新たなプロファイルが追加される.ターゲットを WindowClass とWindowTitle(片方のみでも可.両方ならよりターゲットを絞りこめる)で指定して,[Appry] で反映.[OK] で設定ファイルが書き出される(UAC の制御下にある場合は,MouseXWConfig 起動時に管理者権限が必要).本体稼働中に設定を変更した場合には二重起動して,設定をリロードする必要があるので注意.
Lineage での設定例.「戻る」(X1) ボタンに F9,「進む」(X2)ボタンに F12 を割り当て.
(自分は通常 F5~F8 は左手で,F10 / F11 はホイールクリックでカバーしています)

Example for MouseXW


[X Wheel NT] X Wheel NT 公式サイト (Absurd Technology Lab)

ターゲットパスをドラッグ & ドロップで捕まえられる「ファインダーツール」がユニーク.設定は「マウスのプロパティ」(main.cpl) に追加される専用タブからでき,呼び出しや一時無効も通知領域のアイコンから可.
トリプルクリックにも対応.カスタムアクション(マクロ)も使える.プロファイル数は無制限?
仮想 PC (VirtualBox / VMware) 上の Lineage で動作を確認(ターゲットはそれぞれ -DEFAULT- / vmplayer.exe).ホスト上の Lineage(ターゲット Lin.bin)にも反映.

64bit Windows の場合は,初回設定時に公式サイトから「設定ダイアログ呼び出しツール (config_launch)」を入手,実行して「マウスのプロパティ」に専用タブを追加する.

上の例と同様の設定をしてみた.

Example for X Wheel NT


[HUT (Homemade Userinterface Tools)] HUT ダウンロード (Vector)

プロファイル数は無制限だが,切り替えは通知領域アイコンから手動(アクティブウィンドウに自動では切り替わらない).反面,ターゲット指定がないぶん,exe でないプログラムにも反映されやすい.一つのプロファイルで二つの設定(モード)を切り替えることは可.呼び出しや一時停止は通知領域アイコンからできる.
キーボード操作やチルトホイール(ホイールを左右に傾けて,通常は横スクロールさせるマウス)の機能変更にも対応.ボタン長押しも判定できるなど多機能だが,設定がややわかりづらいこと,ショートカットキーに複数キーの組み合わせ(Alt + 任意キーなど)ができないのが短所.使いこなせば,簡単なマクロも?
仮想 PC (VirtualBox / VMware) 上の Lineage で動作を確認.ホスト上だと動作しなかった.

設定は「HUT Editor」(HUT_Editor.exe) で行う.上の例にチルトホイールの設定を追加してみた.
ホイールを左に倒すと SC をグループ 2,右に倒すとグループ 3 に切り替える (F2 / F3).どちらも二度押し(DoubleTap) でグループ 1 に戻せるが (F1),チルトの二度押しはしづらいので,右ボタンの長押し (HoldChange) でも可能にした(チルトの HoldChange(長押しで Data2 を 1 回のみ出力)や TapHold(長押しで Data2 を Repeat)は期待する動作にならなかった).
また,前回紹介した「Mat」と同じ,マウスポインタの「速度切替」(押す度に切り替わるトグル動作)を Deleteキーに定義(押している間のみ切り替わる「速度変更」もある).なお,F9 / F12 を Once(1 回のみ出力)から Repeat に変更すれば,迅速 POT を押しっぱで連打といった使い方も.

Example for HUT

「カスタマイズ」タブでモード2を使用可能にして,モード切替用の変更ボタンを定義したり,起動時のマウスポインタ 速度も指定できる.[複製] でモード1の設定をモード2にコピー,[交換] で両者を入れ替えるといった入力補助もあり(起動時はモード1で開始する).難点は,モード1か2かの確認が視覚的にできない(しかも,モード2から1に戻せないバグが... Windows 8 だけ?)
設定が全て完了し たら [実行] でプロファイルが保存され,HUT_Main.exe が起動・常駐する.なお,自動実行は「HUT List」(HUT_List.exe) の [オプション] で「自動起動」を「オン」にして,「初期プロファイル」に作成したプロファイル (*.hut) を 指定する(「プロファイル一覧」から選択して [変更]).こちらも Windows 8 だと反映されませんでしたが.
あと「設定ファイルが見つからないため自動生成しました。」「プロファイルが不正。」が出たら,とりあえず HUT_Main / Editor / List のプロパティ「互換性」タブ内で管理者権限を付与してみて下さい.

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