2014/09/25 の公式告知「ランチャー起動時のインストールのご案内」より,クライアントの稼働に「Visual Studio C++2012 再配布パッケージ」の導入が必須となった.
これの対象 OS が XP 以降なんです.【導入編 2】で「XP でも多分大丈夫」と評したのはこのため.
ランチャーでチェックが入り,未導入なら VC++2012 のインストーラが起動.完了するまではランチャーは進んでくれません.
VC++2012 は本来,対象外の Windows2000 にはインストールできません.
公式サイトからダウンロードできる,最新版インストーラも Windows2000 では動きません.
しかしこれらは,モジュールやプログラム本体が動かないというより,インストーラの OS Ver. チェックが障害になっているだけです.これをちょっとした細工で騙すことができれば......
そんな期待に応えてくれたのが,Windows2000 の延命活動に尽力されている黒翼猫氏でした.
黒翼猫のコンピュータ日記 2nd Edition - Windows 2000 Blog
Windows Legacy Update (WLU)
◇ リネージュインストールまでの流れ (for Windows2000 SP4) ◇
まずは手順を確認します.詳しくはのちほど.
- 「HotFix 専用インストーラ」で大部分の更新プログラムを適用(用意してなかった人は手動で)
- IE6SP1 オフライン版(コンピュータ日記)を手動で入れ,[スタート] - [Windows Update] で更新プログラムを確認(初回なので 20 個↑とか.ついでに「自動更新を有効にする」)
- .NET Framework 1.1 を Windows Update [カスタム] で入れ,Windows Update(×2)で SP1 と更新プログラム,手動で日本語 Language Pack (Microsoft Download Center (MSDC)) を追加
- .NET Framework 2.0 SP2x86 (MSDC) と日本語 Language Pack (MSDC) を手動で入れ,Windows Update で更新プログラムを確認
- IE6SP1 のセキュリティ更新 KB2722913 (WLU) と拡張カーネル(コンピュータ日記)を手動で入れ,Windows Update で更新プログラムを確認
- MDAC2.8SP2 v3 (WLU) を手動で
- Windows Media Player 9 か 10 を入れる(WMP9 は Windows Update [カスタム],WMP10 はコンピュータ日記)
- DirectX 9.0c End-User Runtimes を Windows Update [カスタム] で入れ,再度 Windows Update で更新プログラムを確認
- .NET Framework 4.0 For Win2000 RC2 と日本語パック(コンピュータ日記)を手動で
- Visual C++ 2012 Update4 (WLU) を手動で
仮想 PC ウィンドウのメニューバーから [デバイス] - [CD/DVD デバイス] - [仮想CD/DVDディスクファイルの選択...] で指定すれば,インストールが始まる.終了後には,アンマウントするのも同様.
Windows Update は [カスタム] の指示の無いものは [高速] で OK.
WLU は [手動Update] で「OS Type」に Windows2000 を指定して,目的のファイルを検索します.
ダウンロードしたファイルはホストのほうに保存しておいたほうが,仮想 PC を作り直したり,複数台用意する際に便利.
仮想 PC からホスト上のファイルにアクセスするには,仮想 PC のデスクトップ上で「マイ ネットワーク」-「近くのコンピュータ」を開く.ホスト PC が表示されていなければ,検索 (Ctrl + F) を開き,ホストの PC 名か IP アドレスを入力して [検索開始].見つかったホストにアクセスすれば(Windows8 以降では,Microsoft アカウントとパスワードの入力を求められます),共有化されているフォルダ・ファイルが参照できる.なお,ホストの IP アドレスは「コントロール パネル」(Windows キー + X で P)-「ネットワークとインターネット」-「ネットワークと共有センター」-「イーサネット」で開いた窓で [詳細...],「ネットワーク接続の詳細」の中の IPv4 アドレスで調べられる.
カーネルとは OS の基幹部のこと.拡張カーネルはこれを強制的に上書きします.万一不具合があった場合,最悪 OS が起動しなくなる.導入はあくまで自己責任で.マルチブート環境か仮想 PC へのインストールが推奨です.Ver. がいろいろありすぎて迷うかと思いますが「GameGuard のバグ回避版」の枠内で最新か安定度の高い(★の多い)日本語版でいいかと.
KB2722913 は拡張カーネルに必須.Microsoft からは 3GB 超えのISO イメージにパッケージングされた形態でしか配布されていないため,Windows Update では適用不可(WLU から単体入手可能).
WMP10 はその機能の一部がゲームによっては利用されるらしい.Lineage には必要ないので,容量を抑えたいなら WMP9 でも可.WMP10 のインストール中は,置き換えたファイルを Windows が復元しようとしても「キャンセル」.
.NET Framework 4.0 はサイズが大きく,ダウンロードもインストールにもやや時間がかかるので注意.
VC++2012 は,インストール Wizard の画面に表示不具合が出るかもしれませんが,一般的なインストーラ同様,「同意 (A)」して「インストール (I)」するだけなのでそれほど問題はないはずです(冒頭の公式告知のページの画像を参考に).終了しても画面に変化はありませんが,プログレスバーがいっぱいになればインストールは完了しています.念のため「プログラムと機能」(Windows キー + X で F)で,「Microsoft Visual C++ 2012 Redistributable (x86)」がリストにあるのを確認したら「閉じる (C)」で完了させます.
拡張カーネルを入れる前に最新版 Lineage インストーラを実行させてみれば,以上で,Windows2000 環境下でも Lineage インストーラと Auto Update が正常に機能するように.
動作しないことが確認できる.
VC++2012 を入れる前に Lineage をインストールして,ランチャーを起動させれば,
VC++2012 のインストールで Auto Update の進行が停止するのを確認できる.
いずれも,拡張カーネルを入れる意義がより理解できると思います.
13.3 型 FHD (1920x1080) のホストディスプレイ上で,1328x929 のゲスト PC 内に,1200x900 のウィンドウモードで Lineage を動かしている様子.
便箋の表示も正常で,窓化もちゃんとできています.しかも,Google IME 要らず.
縦方向がぎりぎりなので,ゲストのタスクバーを縦置き.横置きにしたい人は,[タスク バーとスタート メニューのプロパティ] で「常に手前に表示」を OFF にすれば,クライアントに被らない.
クライアントの表示位置を動かすときは,タイトルバーを右クリック,[Move] を選んでカーソルキーで大まかな場所を決めてから,ドラッグで微調整します.
ドラッグで大きく動かすと表示がバグることが...... その場合,Lineage のリカバリーや再インストールでは治りません.VirtualBox の「Guest Additions」を入れ直して下さい.
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